2016年12月17日土曜日

猫の事務所

私のいる劇団の名前は猫の事務所といいます。
これは、宮沢賢治の童話、猫の事務所から主催者がつけました。
みんなにいじめられて、泣いているかま猫と言う猫が出てきます。
渋谷のジアンジアンで公演をしている頃からの名前です.
ジアンジアンが2000年で閉館になり、
居場所を失った私は、琵琶を持って、語り続けることを決意。
琵琶で創作、演奏活動をしていくうちに、出会いが広がっていきました。
京都の瀬戸さんと出会い、思文閣美術館で、
宮沢賢治のガラス絵展をされる児玉房子さんと出会い、
いつしか私は、平家物語や小泉八雲の作品などとともに、
宮沢賢治の作品も琵琶で語るようになりました。
劇団の名前のおかげかな。
写真は震災の年に生まれて家に来た女の子、ポロ5歳。
演劇舎猫の事務所の所長、もかねています^^
賢治の猫の事務所は、大きなライオンが最後に飛び込んできて、
いじめのあるこんな事務所、やめてしまえ、と言います。
本当にそう。必ず誰かが見てくれているのです、
味方はいるのです。

今年もあと少し、佳い年をお迎えください。
来年もよろしくお願いします。

2016年11月21日月曜日

横浜三点盛り?

横浜、大桟橋へ向かう、シルクセンターの前、私の好きな場所です。
今年の秋は、横浜色でした!
一つ目、赤い靴記念文化事業団を主催する父が横浜文化賞をいただきました!
二つ目、このビルの隣、波止場会館で、演劇舎猫の事務所の演出家でもある、
畑圭之助主催、ハタステージングオフィスによる、横浜絵巻、横浜展覧朗読の公演が
11月26日に開かれます!
三つ目、馬車道に続き、元町の赤い靴スタジオでも琵琶教室がはじまりました!。
11月17日の横浜文化賞の授賞式には父の付き添いで参加しました。
みなとみらい小ホールでした。
赤い靴はいてた女の子の像を山下公園に設立した団体がこの、赤い靴記念文化事業団です。
私も以前はこの団体に所属していた児童劇団で演劇の講師をしていました。
子どもたちに本当の語りを聞いてもらいたい、琵琶で仕事をはじめるときに、この思いをくれたのが、児童劇団で学んだ子供たちでした。
私でも出来ること、故郷のこの土地でも、また、と思います。



2016年10月15日土曜日

裏を見せ表を見せて散るもみじ

もみじの季節になりました。
今年5月、滋賀県琵琶湖のほとりの木之本というところへ行きました。
そこには鶏足寺という紅葉の美しいお寺があり、石田三成の母の里でした。
三成が関ヶ原の合戦のあと、関ヶ原から急ぎ戻り、潜んでいた場所です。
そのすぐ近く、余呉小劇場では、宮沢賢治作品中心に、琵琶のコンサートをさせていただきました。
その2週間後、船橋の宮本三百人劇場で良寛と貞心尼の相聞歌を題材にしたお芝居の公演がありました。良寛さんを演じてくださったのは、八王子車人形の西川古柳さんでした。久しぶりに
自分で脚本を書きました。前半にはやはり車人形さんとご一緒にこちらは琵琶で「耳なし芳一」

秋深まり、落ち葉舞う様子をみると、思い出すのです。
「裏を見せ表を見せて散るもみじ」、良寛の最後の句を。
40歳年下の貞心尼と、かわした仏への愛、互いへの想いを伝えた和歌集「蓮の露」を。

そして、今は、源氏物語浮舟と格闘中・・・^^